『大工がつくるまな板展』作品制作の裏側

2024.12.22

設計部の相澤です。いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

今回は、2024年11月に東京ビッグサイトで開催されたジャパンホームショー内の「わざわ座屋台市デザインコンテスト2024」に出品した『大工がつくるまな板展』の作品制作について、その裏側を語ります。

今回のテーマ「まな板」について、まずは使用シーンの想定・実用性・多様性・地域性、デザイン性、意外性そして柴木材店らしさを考慮し設計部内でアイデアを持ち寄りました。
もちろん、アイデアだけでなく実際に製作・商品として出来るものでなければいけません。製作コスト等も考慮し、デザイン案決定までは何度も試行錯誤をを繰り返しました。

今回制作した「まな板」は円形です。この形状にはいくつかの工夫があります。例えば、ピザをカットする際、円形の目地が定規代わりとなり、等間隔に切り分けることが出来ます。また、球形の食材を切る際にも便利です。

さらに、まな板を6つのピースに分割することで、パズルのように組み替えが可能です。 円形から直線形状に変形させることもでき、棒状の食材にも対応できる柔軟なデザインになりました。

材種については、耐水性・耐久性に優れ、なおかつ木目も美しいというケヤキ材を軸に、私たちが普段から扱っている杉やヒノキ材を採用しました。また、切る前にまな板の上にメロンやスイカを置けば、食材そのものをインテリアとして楽しむこともできます。この「円形のまな板」という意外性も、今回の作品の特徴の一つです。

ピースごとの継手には、木造建築で古いから使われる「アリ継ぎ」をアレンジした技法を採用しました。これにより、見た目にも「工務店らしい」個性を持つまな板になりました。

わざわ座のコンテストは、やデザインアイデアを考える上で大きな刺激を与えてくれる貴重な機会です。これからも柴木材店のスタッフが木と真剣に向き合いながら作り上げた住まいや作品を、ぜひ多くの皆様にご覧いただきたいと思います。

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