2026.02.07
設計部の相澤です。いつもブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今回は、2025年11月に東京ビッグサイトで開催されたジャパンホームショー内の「わざわ座デザインコンテスト2025」に向けて制作した、一脚の『STOOL』についてお話しさせていただきます。

スツールとは、背もたれのない椅子のこと。キッチンでのちょっとした腰掛けや、高いところの物を取るための踏み台、お庭仕事の相棒など、使うシーンによってその形や役割は実にさまざまです。
今回、デザインするにあたり、真っ先に考えたのは、「住まいを建てた後の暮らしに寄り添うこと」でした。
建築現場でどうしても出てしまう端材を、家を建ててくださったお客様への贈り物として再利用したい。使わないときにはコンパクトに収納でき、ときには椅子以外の役割も果たしてくれる。そんな、構造はシンプルながらも暮らしを豊かにするデザインを目指しました。


他の作品との違いを出すためにこだわったのが、あえて小さく、そして「本棚に仕舞える」サイズにすることです。A4サイズの本と同じ形・大きさに整えることで、使わないときは一冊の本のように本棚へ収納し、必要なときにサッと取り出せるようにしました。

この「本」という形状から座面と脚を導き出すため、絵画の「額縁」の構造をヒントに、脚を座面の内側にすっきりと格納できる仕組みを実現しています。脚の形は、私たちに馴染み深い大工さんの作業台をモチーフにしました。さらに、長さの異なる2種類の脚を用意することで、用途に合わせて高さを変えられるよう工夫を凝らしています。
また、このスツールは座るためだけの道具ではありません。座面に枠を設けたことで、使わないときはお気に入りの写真を飾る「額縁」になったり、花瓶や置物を引き立てる「ディスプレイ台」になったりと、インテリアとしても長く楽しんでいただける多機能性を持たせました。
こうしたコンテストへの挑戦は、私たちにとって、新たな発想を生み出し、デザインの質を磨くための大きな刺激となっています。
家づくりを通して「木」の温もりと向き合ってきたスタッフ一人ひとりが、これからも知恵と工夫を重ね、皆様の暮らしに寄り添う住まいをご提案してまいります。