10年後、「今のわが家が一番好き」と言える幸せ。

2026.03.17

アフターメンテナンス担当の箱守です。

お引き渡しの時、ピカピカのわが家を前にして「このきれいな状態をずっと守らなきゃ」と、少し緊張した表情をされるお客様をよくお見かけします。

住まいを大切に思ってくださるそのお気持ちに、私も胸が熱くなります。でも、メンテナンス担当として多くのお宅にお邪魔してきた経験からお伝えすると、家が本当に「いい顔」になってくるのは、実は住み始めてから10年、20年と時を重ねてからなんです。

特に、家族が毎日触れる無垢の床は、まさに「家族のあしあと」を刻むアルバムのような存在です。
お子様がおもちゃを落とした傷や、家族みんなで走り回った跡。最初はショックに感じるかもしれませんが、どうか悲しまないでください。

年月が経ち、木の色が深い飴色へと変わっていく頃には、その傷も不思議と周りに馴染み、「あの時は大変だったね」と笑い合える思い出の一部になっていきます。

時々、自然塗料などを塗ってあげることは、家への「いつもありがとう」という合図のようなもの。
手をかけるほどにツヤが増していく床の輝きは、ご家族がこの家を大切にしてきた証そのものです。

自然素材ですから、季節によっては木が動き、乾燥した時期には小さな隙間ができることもあります。
でもそれは、家が人間と同じように一生懸命呼吸をしている証拠。
「あ、今年も元気に伸び縮みしているな」――そんなふうに大らかに見守っていただけたら、家もきっと喜ぶはずです。

私がアフターメンテナンスでお宅に伺ったとき、いちばん嬉しく感じる瞬間があります。
それは、お客様が「新築のときより、今のこの家がずっと好きなんです」と笑顔で話してくださるときです。建物を造るのは私たちですが、その家に温かな命を吹き込むのは、そこに住むご家族の愛情にほかなりません。

10年後、20年後、もっと素敵に育ったわが家を、ぜひまた私たちに見せてください。
これからも皆さまの大切な住まいの成長を、そっと見守り続けていきたいと思います。

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