住宅の気密性向上への取り組み

2024.08.21

住宅建築を検討する際、「高気密」という言葉を耳にすることが増えているかと思います。お施主様からの建物性能向上に対するご要望が年々増加していることを受け、今回は弊社が取り組んでいる気密性向上の施策をご紹介いたします。

<耐力面材の使用>

在来工法の木造住宅では、土台、柱、梁などの構造材に加えて筋交いを用いて剛性を高めますが、その反面、壁内部のスペースが狭くなり、断熱材の施工が複雑になるという課題があります。弊社では、気密性と断熱材の施工効率を高めるために、外部に接する部分の筋交いをできるだけ減らし、その代わりに耐力面材を張り巡らせることで住宅の強度を確保しています。

外周部のコンセント等の気密対策>

建物の外周に接するコンセントやスイッチ部分には、コンセントボックスやスイッチボックスを包み込むように気密部材を追加し、隙間を徹底的に塞いでいます。これにより、断熱材への湿気や空気の侵入を防止しています。

<構造金物取付部へのウレタンフォーム吹付>

構造材を固定する際には金物で締め付けを行いますが、構造材と金物の間にはわずかな隙間が生じることがあります。ここにウレタンフォームを吹き付けることで、空気の出入りを防ぎ、さらに金物が外部の熱を伝える熱橋の発生も防止します。

<サッシ窓枠周りの断熱材と気密テープの使用>

大きな開口部となる窓の周囲には、断熱材と気密テープを併用して空気の侵入を防いでいます。

<基礎貫通部への防蟻剤入りコーキング充填>

基礎を貫通する配管部には、防蟻剤入りのコーキングを充填することで、空気の出入りを防ぐだけでなく、シロアリ対策も行っています。

その他、床断熱施工時に柱周りや電気配線・設備配管周辺で生じる床合板との隙間にもコーキングを充填しており、さらにご要望に応じて追加の気密工事も承っております。ご希望がございましたら、ぜひお知らせください。

年に何度か実施している構造見学会では、断熱方法や気密性向上への取り組みを実際にご覧いただけます。ぜひご参加ください。

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