2026.07.03
設計の中島です。いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
間取りを考えるとき、「階段をどこに配置するか」は、暮らしの動線や住まい全体の雰囲気を左右する大きなポイントになります。最近の家づくりで特に人気が集まっているのが、リビングの中に階段を設ける「リビング階段」です。
弊社で建築される多くのオーナー様も、このスタイルを選ばれています。リビング階段の最大のメリットは、2階の個室へ行くときに必ずリビングを通るため、「いってらっしゃい」「おかえり」の声掛けが自然と生まれることです。家族の気配がいつでも緩やかにつながる安心感があり、日々の何気ないコミュニケーションが自然と育まれていく温かさがあります。

しかし、リビング階段をつくる際、「部屋が狭く見えないか」「暗くならないか」と心配される方もいらっしゃいます。そこでおすすめしたいのが、踏み板(足を乗せる板)の間が抜けている「スケルトン階段(シースルー階段)」です。

先日のブログで「格子戸」による光と風のデザインについてお話ししましたが、このスケルトン階段もまた、光と風をコントロールする大切な建具のような存在になります。
骨組みの間を光が通り抜けるため、窓からの豊かな採光を遮らず、リビングの奥深くまで明るさを届けることができます。空間に視覚的な広がりをもたらし、視線が抜けることで、実際の広さ以上の開放感を味わっていただけるのも魅力です。

手すりや階段を支える骨組みのボリュームをコントロールして、無垢の木の素材感を活かしながら、主張しすぎない、美しいシルエットに仕上げています。職人の手仕事によって生み出される端正なデザインは、空間にすっと馴染み、毎日の暮らしにそっと寄り添ってくれます。皆様の理想の暮らしに合わせた階段のあり方を、これからもご提案してまいります。