2026.05.23
こんにちは。設計部の長妻です。いつもブログをご覧いただき、本当にありがとうございます。
今回は、私たち柴木材店が家づくりの中で大切にしている、ちょっとしたこだわりについてお話ししたいと思います。今回スポットライトをあてるのは、毎日の暮らしの中で必ず目にするスイッチプレートです。

皆さんが普段よく目にするスイッチプレートは、どのような素材でしょうか。一般的には、白くてツルッとした樹脂製、いわゆるプラスチック製のものを思い浮かべる方が多いと思います。コストパフォーマンスが良く、どんな場所にも合わせやすいお馴染みの素材かと思います。しかし、弊社では、ここに、あえて金属製のプレートを提案しています。
コンセントやスイッチなんて、電気さえ使えればどれも同じではないか、と思われるかもしれません。ですが、毎日何度も目にし、実際に手で触れる場所だからこそ、私たちはこの小さな部分をとても大切にしています。私たちが金属製のプレートを選ぶのには、設計の視点から考えた大きな理由があります。

まずひとつ目の理由は、私たちが提案する無垢の木や塗り壁の空間に、美しく馴染むということです。私たちは杉やパインといった無垢の床や、卵の殻を原料にした自然素材の壁を使用して家づくりをしています。せっかくこうした素材の質感を活かした美しい空間をつくっても、そこにプラスチック特有の光沢感がポツンとあると、どうしてもそこだけ浮いて見えてしまうことがあります。その点、マットでスタイリッシュな金属製プレートは、自然素材の柔らかな空気にそっと溶け込み、お部屋全体の雰囲気をグッと引き締めてくれます。
そしてもうひとつの理由は、住まいとともに美しく歳を重ね、経年変化の中に愛着がわいてくるということです。一般的な樹脂製のプレートは、年月が経つと紫外線などの影響で黄色く変色し、どうしても古びた印象になってしまいがちです。一方で、金属製のプレートは、時間が経つごとに独特の渋みや深い味わいが増していきます。これは、年月とともに色艶が深まっていく無垢の床と同じです。家と一緒に美しく歳を重ねていく姿は、暮らしの歴史そのものであり、住むほどに愛着を深めてくれます。
家づくりにおいて、間取りや外観といった大きなデザインを考えることはもちろん大切です。しかし、こうした小さな部品一つひとつの質感にまで実直にこだわることで、家全体に凛とした上質さと、本当の心地よさが生まれると私たちは考えています。これからもこうした小さなこだわりを大切に、心地よい住まいをお届けしてまいります。