見上げるたびに心地よい、木の天井という選択

2026.05.01

設計の中島です。

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

弊社が家づくりで大切にしているのは、自然のままの木である「無垢材」をふんだんに使うことです。
ハウスメーカー等の一般的な家づくりでは、床に木を使うことはあっても、天井まで木にすることはあまり一般的ではないかもしれません。

私たちは、標準の床材に杉の板を使い、壁や天井には卵の殻を原料にした「エッグペイント」という呼吸する塗料を塗っています。これだけでも心地よい空間になりますが、そこからもう一歩こだわって、天井にも本物の木を張るという選択肢を提案しています。


天井を木にすることには、目に見えない良さがたくさんあります。木は湿気を吸ったり吐いたりして部屋の空気を整えてくれますし、何より木の香りが心を落ち着かせてくれます。ビニールの壁紙などは古くなると劣化してしまいますが、本物の木は時間が経つほどに色が深まり、美しくなっていく「経年美化」を楽しめるのが大きな魅力です。


また、部屋を見渡したときに「木」が見える割合のことを「木視率」と言います。この割合が適度にある空間にいると、人は自然とリラックスできることがわかっています。床だけでなく天井も木にすることで、視界に優しさが広がり、より安らげる場所になります。


選ぶ木の種類によって、部屋の表情も変わります。 例えば「杉」を使えば、はっきりとした木目が温かく、どこか懐かしい安心感を与えてくれます。

一方で松材の平行で直線的な木目(柾目)を選べば、繊細でまっすぐな木目が美しく、落ち着いた高級感のある雰囲気になります。

また、ラワンのような素朴な素材も、その扱い方ひとつでラフかつ現代的な表情に変わります。かつて皇居の新宮殿から個人住宅までを設計し、「軽井沢の山荘」で知られる建築家の吉村順三氏は、住む人が主役となる気取らない「普通の家」を追求しました。ありふれた素材を丁寧に扱い、慈しむ。そこから、日々の平穏を包み込む真の住まいが生まれます。

最近では、天井が木でできている建物を見る機会は少なくなっているかもしれません。だからこそ、その居心地の良さを言葉だけでお伝えするのは難しいと感じています。
もし、天井に木がある暮らしに少しでも興味を持っていただけたなら、ぜひ私たちのモデルハウスや見学会へ足を運んでみてください。実際にその下に立ってみて、木の香りを感じ、ご自身の感覚で「これが心地いいな」と思えるものを見つけていただきたいと考えております。

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